社内研修が「受けっぱなし」で
終わる会社に、共通していること5つ

動画もマニュアルも用意した。それなのに研修が回らない。原因は教材ではなく、ほとんどが「終わったかどうかを誰も持っていない」ことです。小さな会社でつまずく場所を、順番に書きます。

出典は労働安全衛生法・同規則の条文と、厚生労働省の資料です。ページの最後に原文のURLをそのまま置いています。
この記事の立ち位置

従業員が数人〜数十人の会社を想定しています。大企業向けのLMS(学習管理システム)の話ではありません。Excelと動画フォルダで回している段階の会社が、次に何をすればいいかを書いています。

いちばん多い勘違い:教材を増やしても、研修は回りません

研修が形にならない会社の多くは、教材が足りないのではありません。「誰が、何を、いつまでに終えたか」を持っている人がいないだけです。

動画を置く、マニュアルを配る——ここまでは、たいていの会社ができています。止まるのはその次です。終わったかどうかを追う人がいないと、受けた人と受けていない人が混ざり、半年後には誰も分からなくなります。

記録が要る研修は、法律で決まっているものがあります。 労働安全衛生法は、事業者に対し雇入れ時と作業内容を変更したときの安全衛生教育を義務づけています(第59条)。 特別教育については受講者・科目などの記録を作成し、3年間保存することが労働安全衛生規則第38条で定められています。 ※業種・作業内容によって対象が変わります。自社が該当するかは、条文と所轄の労働基準監督署でご確認ください。

つまずく場所5つ

1
よくある状態 動画をフォルダに置いて「見ておいて」と伝えている

見た人と見ていない人が混ざります。しかも本人も「見たつもり」になるので、後から確認しても正確に出てきません。

直し方 人ごとに「割り当て」を作る。見せるのではなく、その人の宿題にする
2
よくある状態 期限を決めていない

期限のない研修は、忙しい人から順に後回しになります。これは意欲の問題ではなく、順番の問題です。期限がないものは、常に最後になります。

直し方 開始日と期限をセットで置く。「いつまでに」が無い研修は、無いのと同じ
3
よくある状態 未完了者を洗い出すのに、毎回Excelを開いて手で数えている

数えるのが面倒だと、だんだん数えなくなります。そして数えなくなった時点で、研修の管理は終わります。

直し方 未完了者が一覧で勝手に出てくる状態にする。探す作業をゼロにする
4
よくある状態 担当者が異動・退職すると、履歴がどこにあるか分からなくなる

個人のPCやメールに残っている状態です。いちばん多い事故がこれで、監督署や取引先から記録を求められたときに出せません。

直し方 履歴を会社側に残す。担当が変わっても引き継げる場所に置く
5
よくある状態 研修の予定・場所・オンラインのURLが、都度メールやチャットで飛んでいる

探す時間が積み上がります。参加者から「URLどこですか」と毎回聞かれる会社は、ここが原因です。

直し方 予定・場所・URLを研修そのものに紐づける。聞かれる前に、そこにある状態

入れるべきか、まだ早いか

こういう会社判断
従業員が5名以下で、研修は年に1〜2回まだ早い。Excelで足ります。無理に仕組みを入れると、管理の手間だけ増えます
入社・異動のたびに教える内容が決まっている効きます。割り当てを型にできるので、毎回ゼロから説明しなくてよくなります
安全衛生教育など、記録を残す義務がある作業がある効きます。求められたときに出せないほうが問題になります
研修の担当者が1人で、その人しか状況を知らない効きます。いちばん危ない状態です

🔴 入れれば研修が回る、という商品ではありません。回すのは人です。仕組みは「誰が終わっていないか」を隠さなくするだけです。そこは正直に書いておきます。

うちが作っているのは、その「終わったかどうか」を持つ側です

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