初めての店でいちばん迷うのは、味でも値段でもなく段取りだと思います。先に全部書いておきます。
席は自由です。お待たせすることもありますが、空いていればそのまま座っていただけます。
同じものが2か所に書いてあります。決まったら、カウンターまでお越しください。
現金のほか、交通系ICとQRコード決済が使えます。席料とサービス料は、代金に含まれています。
札をお渡しします。席までお持ちすることもできますので、そのときはおっしゃってください。
食器は置いたままで構いません。ごちそうさま、の一言だけで十分です。
12席です。どこに座るかで、過ごし方が変わります。お好きなところへどうぞ。
ひとりで来られる方の定位置です。電源は全席にあります。目の前で淹れているので、音と香りがいちばん近い場所です。
光がいちばん入ります。本を読む方に人気があります。午前中はまぶしいので、簾を下ろせるようにしてあります。
2名から4名で使えます。入口から離れているぶん、話し声が届きにくい場所です。電源は2卓にあります。
3月から11月まで開けています。犬を連れて座っていただけます。喫煙は、店の外の灰皿でお願いします。雨の日は閉めます。
静かに過ごしたい日と、人の気配がほしい日があると思います。選ぶ材料にしてください。
いちばん静かです。出勤前の方が数人。音楽もこの時間だけ、音量を下げています。
近所の方がゆっくり過ごされます。会話の声はありますが、落ち着いた時間です。
いちばん混みます。満席の日も多いので、長く過ごしたい日は、この時間を外すのがおすすめです。
作業をされる方が多く、キーボードの音が少し聞こえます。
また静かになります。閉店前の1時間は、貸切のような日もあります。

通話は外でお願いします。動画はイヤホンでお願いします。長く席を空けるときは、荷物を持って出ていただけると助かります。
この3つだけです。パソコンも、教科書も、編みものも、どうぞそのまま続けてください。時間の区切りは設けていません。
こちらから声をかけるのは、閉店の15分前だけです。それまでは、好きなだけどうぞ。

開店前に、その日に出す量だけ焼きます。売り切れたら、そこで終わりです。焼き置きをすると、翌日には別の食べものになってしまうためです。
スコーンは、その場で温め直してお出しします。持ち帰りもできます。紙袋に入れますので、お声かけください。
前に働いていた店では、滞在時間の目安が決まっていました。混んできたら、長くいるお客様に声をかける。それが仕事でした。
声をかけたあと、そのお客様が二度と来られなかったことが、何度もありました。席は回っても、通ってくださる方が1人ずつ減っていく。その繰り返しでした。
個人でやっている喫茶店の1日の客数は、平均35人ほどだそうです。客単価は1,573円。厚生労働省の調査に、そう書いてありました。回転で稼ぐ商売では、もともとない、ということだと思います。
だから12席にしました。この数なら、回転を上げずに成り立ちます。そのぶん、お客様に気を使わせずに済みます。
店主
※ 架空の設定です。数字の出典=厚生労働省「喫茶店営業の実態と経営改善の方策」

音楽は、歌の入っていないものを選んでいます。言葉が入ると、本を読むときに耳が持っていかれるためです。音量は、隣の会話が聞こえるくらいに保っています。
豆を挽く音と、食器を洗う音は出ます。ミルは静かなものに替えました。洗いものは、お客様の少ない時間にまとめています。
耳が敏感な方には、奥のテーブル席をおすすめします。カウンターからいちばん離れた場所です。
看板が小さいので、道順を書いておきます。坂を上りきる手前です。
松屋町駅の3番出口を出て、右へ進みます。
1つ目の信号を渡って、そのまま坂を上ります。
空堀商店街の入口を通り過ぎ、次の角を左へ。
白い壁の3軒目、木の扉が目印です。扉が開いていれば営業中です。